今はがむしゃらに現場を覚え、建築の真髄に近づきたい。

「髙松に入社して良かったです」と、笑顔で力強く応えてくれた山中木葉さん。新卒1年目で工事部の係員として、経験を積まれている最中です。今回はそんな山中さんに、同社を選んだ理由や現在の仕事の内容、日々心掛けていることなどをインタビューしました。


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「現場全体を見渡せる仕事」「女性の先輩が活躍する環境」が、入社の決め手。

──建築学科に進学された理由や、印象に残っている授業はありますか?

祖父が建築関連の事業を営み、両親も一級建築士として働く家庭で育ったという環境もあり、幼い頃から「建築」は馴染みのある存在でした。そこで自然と大学は「建築学科」を選択していましたね。大学では建築全般とともに、都市計画やランドスケープデザインといったクリエイティブ領域を学びました。学生時代は折しもコロナ禍で、授業はオンラインが多かったのですが、今の仕事の入口となる部分を学ぶことができたと思います。一方で、働き出してから「学問と実践は違う」と感じることも非常に多いですね。当時を振り返って印象に残っているのは、コンクリートを自分たちで調合し、数日待って強度を測定するという実習です。そのときは深く意識していなかったのですが、今になって考えると現在の仕事に結びつく経験だったと感じています。

──就職活動の軸や、髙松建設を選んだ理由を教えてください。

就職の軸として、「建築全般を知りたい」という気持ちが強かったので、プランニングから設計、施工に至るまでの全工程を自社で完結しているゼネコンを中心に探していました。施工管理職を志望したのも同じ理由で、「同じ建築でも、多種多様な業務がある」ことを知り、「将来どの道を選ぶにしても、まずは現場経験が土台になる」と考えたからです。そのために「現場を全体的に見渡せる仕事」に就きたいと思っていたので、分業化されない規模感にもこだわりを持っていました。

もう一つの軸は、「女性が力を発揮できる環境」でした。建築業界は女性が少ないのが現状ですが、当社はHPの採用情報やインタビューなどで、「活躍されている女性の先輩」のイメージが明確に伝わってきたのです。そうした希望を全部満たしてくれたのが、当社でした。

──髙松建設の働きやすさや、入社して良かったところをお聞かせください。

入社後すぐに上司や先輩が積極的に声をかけて、コミュニケーションをとってくれたのでスムーズに会社の輪の中に溶け込むことができました。現場の所長も若い方が多く、年齢も社員同士の距離も近いので新入社員としては「話しかけやすく、働きやすい」という雰囲気が醸成されていると思います。また、髙松グループとして掲げている「トップクラスのホワイト企業への挑戦」の通り、週休二日制で年間休日126日としっかり休みがありますし、残業についても削減に向けての取り組みも意欲的に行われているのを感じます。仕事もプライベートも充実できるので、入社して良かったと思います。

覚えることが多い新人時代も、的確かつ丁寧な指導で成長できる。

──現在担当されている、係員の仕事について教えてください。

まずは朝、現場で職人さんたちと当日の作業内容や工事に関わる人数、工程などの打ち合わせや確認をするとともに、搬入物などの周知を行います。その後は、現場に出て職人さんをサポート。何かあったときの一次対応は私の役割です。たとえば「図面通りだと、施工の上で難しい」「運び込まれた鉄骨に誤差がある」といった場合、最初に話を聞きに行って状況を把握。その上で、上司の所長や次席に連絡を入れて、解決策を仰ぎます。また、必要な資料をまとめたり、保存や報告のために必要な写真の撮影をしたりといった事務作業も重要な仕事です。安全書類(グリーンファイル)の作成も行います。

──業務の上で、特に心掛けておられることは何でしょうか。

職人さんとのコミュニケーションです。休憩中、職人さんたちの輪の中に所長や次席が加わって談笑しているところに、進んで入るようにしています。元々話をすることが好きなので、信頼を築く大切な時間になっています。普段から人間同士の絆を育むことが、自然と力を貸してくれる関係性につながっていると感じますね。たとえば、通常業務は基本的に打ち合わせ通りに進んでいくのですが、どうしてもイレギュラーな業務が発生することがあります。そんなとき、技術を持つ職人さんに「計画より、さらに精度の高さが求められるようになりました」など、特別にお願いする場面が出てきます。そうした際に、柔軟に対応していただけるのは、普段からの関係性があるからこそだと思います。

──新人として大変に感じることは、どんなことですか?

「とにかく覚えることが膨大」という大変さがあります。また、施工管理職は想定した業務にプラスαでイレギュラーな出来事が加わってくることが多い仕事です。間違いが起こると後の工程に響いてくるので「物事の優先順位」の判断に、目下苦戦中です(笑)。ただ、わからないことがあれば丁寧に上司たちが教えてくれるので、困ることはありません。「私の理解が追いついていなさそう」と感じたら、先回りしてイラストを書いたり、実際に現場に出てしっかりとレクチャーしてくれる環境です。そんなフォロー体制が整っているおかげで、学びと実践に集中することができます。

今は「日々の成長」がうれしい。ゆくゆくは、現場の達成感を味わいたい。

──仕事をしていて「楽しい」と感じることを教えてください。

教えてもらったノウハウや知識が身につき、「出来ることがドンドンと増えていく」ことが、今の私にとっては単純にうれしいです。毎日新しいことに挑戦し、小さな「楽しい」を味わえる日々がやりがいにつながっています。また、今後はキャリアップすることで、「自分が手掛けた現場」という手応えを感じられるようになりたいです。入社する前に「建築物が仕上がったときに、達成感が得られる」という話を聞いていましたが、それは所長や次席のように現場全体を深く理解し、責任を持つ立場になってから、ようやくたどり着ける境地だと思います。なので、入社1年目の自分としては「おこがましい」というのが素直な気持ちです。しかし、いずれはそのやりがいに達することができるように、今を積み重ねていきます。

──冒頭で「学問と実践は違う」と話しておられましたが、どんなときにギャップなどを感じましたか?

全体的ですね。「基礎工事」を例にあげると、知識として持ち合わせていた以上だったことに、とても驚いた記憶が脳裏に残っています。授業でも「基礎の大切さ」を教えてもらいましたが、入社後に経験した工事は段違いでした。地盤の状態に応じて、複雑で多種多様な技術や工程が組み合わされて施工される現場を目の当たりにし、「基礎の重要さ」を身をもって実感しました。

──趣味や休日の過ごし方について教えてください。

休日は一級建築士の資格取得の勉強をしています。あとは、大学卒業後に上京してきたので、観光に出かけて楽しんでいます。また、同期たちがスノーボードに誘ってくれて、冬はよく滑りに出かけていましたね。他にも、同期と飲みに行ったり遊びにいくことは多いです。

──今後の目標について、お聞かせください。

まずは技量を磨き、一人前と言われるような実力を身につけるのが最優先だと考えています。その先の目標については、現段階では模索しているところです。施工管理として一人前になれば、設計や営業といった別の部署と関わることも増えてくるので、その中で、「自分のやりたい業務」が見つかってくると想像しています。現場でキャリアアップすることで、「建築の本質」に近づくのが、今の私の強い想いです。