30代になっても学びが尽きない。意匠と安全性の狭間で考える構造設計の奥深さとは。

大学の授業で、構造設計の面白さに目覚めたという須堯さん。2社の設計事務所で構造設計の実務経験を積まれた後、髙松建設に転職されました。今回はそんな須堯さんに、髙松建設の魅力や仕事のやりがいなどを伺いました。


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前職の経験を活かし、メンバーの育成にも力を注ぐ。

──具体的な仕事内容について教えてください。

構造設計の中で、実施設計を担当しています。構造計算を行って図面を作成した後、その通りに施工されているかを監理する仕事です。また、すべてを自分で行うのは難しいので、協力会社に業務をお願いし、図面や計算書の最終チェックを実施する「元請け」としての業務もあります。構造は人命に関わる仕事なので、責任は重大です。自分の強みとしては、前職が協力会社の立場だったので、「どんな指示だと、作業しやすいか」を意識して進めています。仕事の大変なところは、お客様の要望でデザインに変更などがあった際には構造も見直す必要がでてくるところです。なるべく要望を汲み取りつつも、どうしても無理なときはお断りしなければならないこともあります。自社で施工も手掛けているので、工事に携わる方の意見も吸い上げて、物件に関わる全員の想いを込めた設計を心がけています。

──マネジメント領域も担当されているそうですね。

中堅のポジションとして、自分のグループのメンバーにスケジュール管理の仕方や構造設計のノウハウなどを伝えたり、打ち合わせに同席したりしています。その他、現場に連れて行き、監理業務に立ち会うことも重要です。現場に出ると、図面ではわからないような「納まり」などを、実地で学べる機会になります。ちなみにマネジメントについては当社に来て初めて経験したのですが、34歳の私は構造設計の業界全体で見ると、まだまだ若手です。50~60代のベテランの方が第一線で活躍している、奥深い世界になります。たとえば、協力事務所の設計士の方が経験も年齢も上のことが多いので、「鉄筋の納まり」や「特殊な設計の場合は、こうした方が良い」など、学ばせてもらう機会も少なくありません。

若手が多く、活気がある環境。ワークライフバランスも充実。

──髙松建設に転職された理由を、お聞かせください。

転職しようと思ったのは、「もっと多種多様な建築物の構造設計に携わりたい」「ワークライフバランスを充実させたい」というのが、きっかけでした。実は最初、ゼネコンに転職することは考えていませんでした。ただ、転職エージェントに勧められたこと、知り合いから髙松建設について良い噂を聞いていたことがあったので、ご縁を感じて面接を受けることにしました。ちょうど挑戦したいと考えていた、RC造の建築に携われるのも魅力的でした。面接では、「建築基準法で定める地震力を15%割り増して構造計算を行うという設計基準を設けている」「柱主筋の拘束力を高めた鉄筋の組み方を実施している」など、構造へのこだわりについての内容が印象に残っています。「ここでなら、キャリアを活かして成長できる」と考え、転職を決めました。

──転職されてから感じる「働きやすさ」は、どんなところですか?

まず「若手が多く、活気がある」という風土は、働きやすさにつながっていると思います。若手が主体となり、意見交換も活発ですし、自由闊達な雰囲気が醸成されています。また、個人的に感じるのは転職理由の一つでもある「ワークライフバランス」です。当社では月・水・金曜日がノー残業デーとして設定されています。そのおかげで、平日の夜にスポーツジムに通ったり、友達とご飯を楽しめるようになったりと、プライベートが充実しました。しっかりリフレッシュして、仕事に励める環境です。

──構造設計の「やりがい」について教えてください。

都内のマンションを手掛けることが多いのですが、主担当者として携われるという、“達成感”は、一番のやりがいに繋がっています。また、自社内で企画段階から設計、施工までを一気通貫型で行っているので、「現場の生の声を気軽に聞ける」「スムーズに意見交換ができる」という点も、仕事の面白さの一つです。さらに、更地の状態から「杭打ち」「骨組みが出来ていく」という過程を見届けることができるのも、当社の構造設計だからこそのやりがいだと言えます。

すべての仕事に、思い入れや愛着がある。

──思い出に残っている仕事や、エピソードはありますか?

全部の仕事に思い入れがあります。竣工の度に、建物の外観と内観の写真を閲覧するのですが「この建物は、ここにこだわったなあ」と振り返る機会になり、深い愛着を感じます。また、自分が関わった物件が社内のデザインアワードを受賞した際には、「意匠を実現するために、構造面で工夫した努力が実った」と、感慨深い気持ちになりました。他に、思い出に残っているエピソードとしては、自分の実施設計担当物件のうち、「1階にコンビニのあるマンション」を設計したことがありました。そのコンビニを、客として利用したときには、うれしい気持ちになりましたね。

──楽しさを感じるのは、どんなときでしょうか?

たとえば、外観に影響が出ないように「梁が見えないデザインを、床の強度を向上させることで成立させる」など、意匠を大事にしつつ、構造面でそれを実現できたときが、楽しいと感じる場面ですね。構造にこだわりがある当社だけに、それを支える構造設計という仕事に誇りを覚えます。お客様にとって、マンションなどの建築は「一生に一度の大きな買い物」です。そのため、お客様にご満足いただけるデザインや工事費を勘案しながらも、人命を守る「強度」は一切譲れません。どちらもおろそかにすることなく、「バランス」を意識しながら進めることが重要です。

──どんな方と一緒に働きたいか、お聞かせください。

構造設計の業務では、特に次の三者と密に関わります。一者目が、「構造設計の同僚」です。お互いに高め合えるような、同じ志を持つ方と席を並べたいですね。二者目が「意匠設計者」になります。お互いにやりとりをすることが多いのですが、私は「こだわりが強い人」が好きです。その「こだわり」の意匠を、構造設計として創意工夫をしながら具現化するのが楽しいので、「自分の色を出したい」という方は、大歓迎です。三者目は工事の担当者になります。工事所長は「この人なら、安心して任せられる」という“責任感”を持った方と、一緒に働きたいですね。