統括する部長や、先輩の所長から手厚いサポート。成長を促進してくれる職場。

──入社後、所長に昇格されるまでに、役割や業務内容はどのように変わっていきましたか。
当社では「所長」と「次席」「係員」という枠組みで現場を支えています。入社当初は係員からキャリアをスタートし、次席・所長へとキャリアアップしていきます。係員時代は、目の前の作業を一つひとつ管理していくことが基本です。経験と年次を重ねるなかで、現場全体を見渡して行動する、実務トップの役割である「次席」へと役割が変化していきます。次席のミッションは所長の立てた計画に則り、現場を円滑に推進することです。例えば内装工事において、階ごとに異なる協力会社が入る場合、意見がぶつかり合う場面も出てきます。そういった時、間に入って職人たちとコミュニケーションをとりながら、調整するのが次席の仕事です。さらに、スケジュールを確認しながら「人員を増やすべきか」といった配置案を考え、所長へ提案して最終判断を仰ぐことも大切な責務です。
所長になると、予算管理やお客様との打ち合わせ、工事全体を見渡して計画を立案するといった役割へと大きく変わります。図面のチェックをしながら工程を管理し、業務を係員に割り振っていくという立場です。そのため「全責任を負う」という心構えが、不可欠です。
──所長という重責を担う上で、心がけていることは何でしょうか?また、先輩や上司からのサポートについてお聞かせください。
重責があるからこそ、それ以上に醍醐味を味わえるのが所長というポジションです。ただ、そのプレッシャーに押し潰されることがないように、周りに頼ることを心がけ、先輩の所長や複数の現場を統括している部長にフォローしてもらっています。例えば初めて所長を担当した現場では、引き渡し直前の「数多くの協力会社の作業が、同時並行で推進するフェーズ」において、処理能力を超えてしまいそうになりました。
しかし、業務が逼迫する前に部長の呼びかけで、別の現場の所長が駆けつけて助けてくれたことを覚えています。また、初めて所長になり予算管理を担当する前のタイミングで、請求書の処理の仕方などについて学ぶ講義が開かれました。さらに、最初のころの現場では1週間に1度ほどのペースで先輩の所長が現場を訪問し、「進捗状況など、困っていることはありませんか?」と、細やかに気を配ってくれました。部長も先輩も頼もしく、会社全体でサポートする仕組みが整っています。
一気通貫の横のつながりが知見を深める。現場に専念できる環境、豊富なポストが所長への近道に。

──なぜ若くして所長になれたのか、秘訣をお聞かせください。
私の場合は、20代で所長になりました。これは社内でも早いほうですが、若手の所長への抜擢は当社では珍しいケースではなく、実際に同年代の所長たちが活躍中です。その背景のひとつが、プロジェクトの数が潤沢で「ポストが豊富である」という点です。やる気と実力さえあれば、早期に所長に昇進することができます。私の場合は、技術力を高めるとともに所長や協力会社、職人とのコミュニケーションに力を注いできました。意見を汲み取りながら、人を動かす調整力を評価されたと自己分析しています。
さらに、自社で設計から施工までを一気通貫しているビジネスモデルも大きい要素です。普段から横のつながりが強く、「設計部署に気軽に電話で相談できる」など、疑問が生じた際もすぐに確認でき、知見が溜まりやすい風土があります。さらに「協力会社を現場に代わって購買が決定してくれるシステム」も、現場メンバーが工事に集中できる環境をつくっており、成長を促進していると実感しています。
──調整力について、教えてください。
現場ではさまざまなことが起こります。何かあったときに重要なのが、協力会社や職人との信頼関係です。私には「現場の皆さんに施工をしていただいている」という信念があり、決して上から目線で指示を出すようなことはしません。全員がイキイキと力を発揮できるような空気を醸成することが、所長の役割だと認識しています。一方で馴れ合いにならないように、安全や品質など厳格にすべきところは徹底することも重要です。
──所長としての苦労と、やりがいをお聞かせください。
大変に感じるのは、責任の重さです。現場のあらゆる結果は、すべて所長が背負うことになります。ただ、責任の重さと権限は表裏一体です。所長になると、「図面通りに完成させる」という係員や次席の立場から一歩進み、「設計図を読み解き、美しさや機能など最善な施工に思考を凝らす」という醍醐味があります。例えば、当初は鉄骨の水漏れを防ぐために「外部からシーリング処理を施す」という計画でしたが、「内側からも防水コーティングを行い、外と中から二重に強化する」という仕様に変更しました。現場に即した最適な判断を下せる背景には、月1回の所長ミーティングでの技術の共有や、培ってきた経験があります。建物を真に強固にするのは、細部への緻密なこだわりです。
難題を乗り越える「ものづくり」の本懐。仕事もプライベートも充実の環境で、新たな目標に挑む。

──仕事の面白さを、実感したエピソードを教えてください。
「外壁を四色の配色で表現してほしい」という、難しいオーダーが寄せられたことがあります。最適な配色のバランスを表現するためにお客様と何度も打ち合わせを重ね、最終的に美しく仕上げることができました。物件が完成して、お客様から喜びの声をいただいた際には、苦労がすべて報われた達成感とともに、うれしい気持ちが心に沸き起こりました。難しい要望に挑み、お客様の満足度を追求するという面白さがある仕事です。また、部下の成長も所長のやりがいのひとつです。人材育成で大切にしているのは、係員一人ひとりの経験を的確に把握することで、スキルや成熟度に合わせたアドバイスを行っています。
──髙松建設を選んで良かったと思うのは、どのような点でしょうか?
入社当初の念願どおりに20代で所長になれたことは、純粋にうれしいです。また、自社設計のオリジナルマンションを複数担当していく過程で、ノウハウが経験として蓄積されていく環境は自身の確かな糧になりました。さらに、会社として働き方改革が進んでおり、休日・休暇もしっかり取得できます。残業についても、ペーパーレス化の影響もあり入社時より大幅に減っていると感じます。係員に対しても上司から「早く帰宅するように」と促される社風です。メリハリがあるおかげでプライベートも充実しており、子どもと遊んだり、運動して体を鍛えたりする時間を満喫しています。
──今後の目標を教えてください。
従来は「RC造(鉄筋コンクリート造)のオリジナルマンション」を中心に手掛けてきました。今後は現在案件として増加している、「鉄骨造の高層オフィスや商業施設」といったスケールの大きな現場を指揮することが目標です。RC造は階層ごとにコンクリートを打設し、都度図面で確認しながら推進します。対して、鉄骨造は最初に柱、梁を最上部まで一気に組み上げるという構築プロセスです。鉄骨造のほうが短期間で巨大な建築ができる反面、着工前に全体構造の全施工図を完璧に承認しきる必要があり、事前の工数管理や段取りの難易度も格段に上がります。超えるべきハードルが高い分、やりがいも大きくなると信じているので、積極的に挑戦したいです。
