父の背中を追って飛び込んだ建築の世界。「髙松建設一択」だった理由
――建築の道に進んだ経緯を教えてください。
父が水道関係の仕事をしており、子どもの頃から働く姿を見てきたのが大きかったです。高校生の段階では「絶対にこれがやりたい」というものはありませんでしたが、父と近い分野なら自然に入っていけるのではないかと思い、大学は建築学科を選びました。授業では主に設計や図面について学びましたが、机に向かい続けるより、外で動きながら仕事を進めるほうが自分に向いていると感じていました。そのため、将来的には現場で全体を動かす施工管理の仕事に進もうと決めました。
――就職先として髙松建設を選んだ決め手は何だったのでしょうか。
実は最初に面談した会社が髙松建設で、その時点でかなり気持ちが固まっていました。実は大学にOBの方が来られていたこともあり、会社の雰囲気やサポート体制が見えていたので、安心感がありました。また、入社前には詳しく理解できていなかったのですが、髙松建設は構造面にも丁寧に向き合いながら建物づくりを行っていると感じました。今は施工管理として現場に出ているので、そうしたこだわりを実感しています。お客様に安心してもらえる建物を、自分たちが責任を持ってつくる。その考え方に納得できたのが大きかったです。
「一歩下がって広く見る」。6年目の次席が担う、現場の司令塔
――現在は次席として現場を担当されています。具体的な仕事内容について教えてください。
施工管理には工程管理、品質管理、予算管理、安全管理という4つの柱があります。係員のころは現場での実務や安全管理がメインでしたが、次席になると所長をサポートしながら、この4つを広い視野で見ていく役割になります。加えて、協力会社との連絡や調整も重要な役割です。所長が立てた全体工程を遅らせないように調整しながら、協力会社との段取りや手配も進めていく。現場で何か起きたときに、その場ですぐ判断できるように、一歩下がって全体を見るのが大事だと感じています。所長からも「広い目で見てほしい」と言われたことがあり、その言葉は今でも意識しています。
――係員時代との違いはどこにありますか。
係員の頃は、自分の持ち場を確実に進める意識が強かったです。一方で次席になると、現場全体の流れを見ながら、所長のサポート役として判断や調整を担う場面が増えました。ずっと現場で動き続けるというより、少し引いた位置から全体を見て、問題が起きる前に手を打つ役割に近いと思います。
――後輩の指導でも、意識していることがあるそうですね。
今の現場には新卒の社員と2年目の社員が在籍しており、教育も次席の大事な役割です。本人たちには「わからないことはすぐ聞いてください」と伝えていますが、実際には聞きづらいこともあると思うので、こちらから声をかけるようにしています。「前に依頼した件はどうなった?」「手配はスムーズに進んでいる?」と、相手が抱え込まないように確認しています。時に同じことを何度も教える大変さはありますが、自分も先輩に育ててもらったので、そこは手を抜けない部分だと思っています。
「現場のことは大倉に任せた」。その一言で、次の所長を目指す
――仕事の大変さはどんなところにありますか。
予算管理はかなり大変です。現場ごとに予算が決まっており、その中で最後までやり切らないといけません。例えば同じ資材でも、100円で購入できるところがあるのに、理由なくいつもの業者から200円で購入してしまうのは避けないといけない。細かなことでも、積み重なると大きな差になります。
さらに、現場ではイレギュラーな対応が発生することもあります。今も1階エントランスのタイル下地で、モルタルの厚みが高くなってしまい、自動ドアとの納まりに影響が生じたので、一度除去してやり直しているところです。そういった突発対応の費用も既存の予算の中でやりくりする必要があり、最後に「お金が足りません」という事態を避けるためにも、慎重な判断が求められます。
――大倉さんが感じる、この仕事のやりがいはどこにありますか。
よく「足場が外れて外観が見えたときがうれしい」と言われますが、私は少し違っており、1フロアずつ、1部屋ずつ内装が仕上がっていく過程に一番やりがいを感じます。施工図をもとに軽量鉄骨を立て、壁の位置や細かい寸法がきちんと収まって、段取り通りに次の業者に引き継がれていく。その流れがきれいにはまると面白いです。自分の指示や調整で建物が完成に近づいていく感覚があるので、野球で言えば監督に近い立場かもしれません。現場全体を動かしながら、形になっていくのを見るのが好きです。
――今後の目標を教えてください。
まずは1級建築施工管理技士の資格をしっかり取ることです。前回は挑戦したものの届かなかったので、今年もう一度チャレンジします。その先はやはり所長になりたいです。今の所長が職人に「現場のことは大倉に任せている」と話しているのを耳にしたので、その一言はすごく響きました。任されるうれしさもありますし、期待に応えたい気持ちも強くなりました。
髙松建設には、若いうちから次席や所長といった役割を任される環境があります。また、4週8休の現場づくりや会社のサポート体制の整備も進んでいます。そうした環境の中で、自分自身も現場で評価される存在になりたいと考えています。
今は現場で働くことに強いやりがいを感じており、今後もできるだけ現場に近い立場で経験を重ねていきたいと考えています。だからこそ周囲から信頼され、安心して現場を任せてもらえるような所長を目指したいです。