「私がつくった」と言える喜びを。小さな現場から積み上げ、係員から本部長へと歩んだ25年間。

――入社から現在までの歩みを教えてください。
2000年に新卒で入社後、係員として複数の現場を経験し、その後に所長、部門長、本部長へと役割が変わっていきました。係員時代は約5年で、所長が何を考え、どの方向に現場を進めようとしているのかを常に意識しながら動いていました。自分の判断だけで進めると、所長の考えとずれた時に手戻りが生じますし、職人にも迷惑がかかります。職人とのコミュニケーションも含め、現場全体の意図を読み取ることを重視していました。その後12年ほど所長、5年間部門長、本部長になってからは3年ほど経ちました。
――所長として経験を重ねる中で、印象に残っていることはありますか。
最初に任されたのは、RC3階建ての老人ホームのような比較的小規模な現場でした。そこから1現場終えるごとに、より大きい現場、あるいは難易度の高い現場を任せてもらいました。難しいのは規模だけではありません。難波や梅田のような市街地で、夜間工事が必要な現場もありました。1件終えるたびに「難しかった」と感じるのですが、やり切ると確実に経験として積み上がります。所長としては十数件の現場を担当し、大型現場を持ちながら他の現場も見る役割を経て、部門長、本部長へと進みました。東京で2年間、部門長として勤務した経験も、視野を広げる大きな転機でした。
――長年、第一線で働き続けられた原動力は何でしょうか。
現場は一つとして同じものがありません。現場ごとに新たな出会いと、技術的課題があります。それらを一つずつ解決し、建物を完成させていく過程そのものに面白さがあります。また、自身も悩みながら経験を積んできたからこそ、今は現場で悩む所長や若手を支えていきたいという思いがあります。組織が大きくなっても、ものづくりの根底にあるのは「人と人とのつながり」であるという実感は、25年前から変わりません。
個の経験を組織のノウハウへ。本部長として担う「現場を支える」ための全体最適。

――片山本部長の現在の役割と、組織の構成について教えてください。
現在は大阪本店の工事第2本部で責任者を務めています。大阪本店には営業、設計、工事、原価、総務などの部門があり、工事本部内はさらに第1から第4、そして名古屋管轄の計5組織に分かれています。私の役割は、工事第2本部が管轄する複数の現場を統括することです。日々の業務では、各現場の進捗管理や品質・安全のチェックに加え、現場で発生する様々な課題を所長たちと共有しながら解決へと導く、司令塔としての役割を担っています。
――係員から所長へと進む中で、視点はどのように変わりましたか。
係員時代は、所長の考えを正確に理解して動くことが重要でした。所長になると、職人や協力会社、お客様からの話がすべて自分に集まります。工程も、コストも、安全も、最終責任は所長が負います。特に安全の重さは格別です。重大災害が起きれば、その事実は生涯残ります。
その一方で、建物が完成したときに「自分がやり遂げた現場だ」と胸を張って言えるのは、所長ならではの手応えです。すべてを習得してから所長になるのではなく、所長になることで初めて大きく成長できる部分があると感じています。
――部門長や本部長になると、さらに求められるものは変わりますか。
部門長や本部長になると、現場単体ではなく会社全体を見る視点が必要になります。現場の完遂という視点に加え、他部署との連携、安全、品質、利益の全体最適を考えなければなりません。竣工後のアフター対応や修繕対応も仕事の範囲に含まれます。現場で生じた不具合や失敗事例は個別の問題で終わらせず、会社のノウハウとして整理し他現場へ共有することが重要です。同じ失敗を繰り返さない仕組みをつくることも、本部長の責務の一つです。細部まですべてを管理することはできない以上、任せるべきところは任せる。その上で、現場が十分に力を発揮できるよう支える。そのバランスを常に意識しています。
「上から押し付けない」マネジメント。現場の違和感を拾い上げる、信頼に基づくコミュニケーション。

――現場所長をマネジメントする上で、大切にされていることは何ですか。
一方的に指示を押し付けるのではなく、相手に納得感を持ってもらうことです。所長も係員も一人ひとり性格が違います。上から押さえつけるような指導では、現場の本当の悩みや小さなトラブルの兆候は上がってきません。私は現場を巡回する際、「何か問題があるか?」ではなく「今、何が一番問題だと思っているか?」と聞くようにしています。問い方を変えるだけで、現場が抱えている課題や、懸念事項を引き出しやすくなります。
――特に経験の浅い若手所長に対しては、どのようなサポートをされていますか。
若手はどうしても経験値が少ない分、不測の事態への対応に苦慮することがあります。近隣住民の方へのきめ細やかな配慮や、職方が安全で効率的に作業を進められる仮設計画など、私の過去の経験を伝えて、先回りの視点を持てるようアドバイスしています。
所長や係員から直接「進め方に困っていて、いい方法はないですか」と相談の電話がかかってくるときは、頼ってもらえているという実感があります。本部長という立場ではあっても、現場の社員が孤立しないよう、いつでも背中を支える存在でありたいと考えています。
――現場の士気を高めるための秘訣はありますか。
何より優先すべきは安全であり、この一点については妥協なく伝え続けます。それ以外の部分では、所長の裁量を尊重し、信頼して任せる姿勢を意識しています。
現場を動かす主役はあくまで所長です。成功も失敗も共有できる関係性を日々のコミュニケーションで築き上げることが、現場の品質向上につながると考えています。
失敗を恐れず、同じ失敗は繰り返さない。急成長する組織で、共にキャリアを切り拓く仲間へ。
――今後、どのような方に施工管理として入社してほしいですか。
一言で言えば、前向きに一生懸命取り組める人です。当社は今、非常に勢いよく成長しています。会社が変化していく中で、自分自身も一緒にキャリアアップしていきたいという意欲のある方が活躍できる環境です。施工管理は決して一人ではできません。多くの職人や協力会社の仲間とコミュニケーションを楽しみながら、一つの目標に向かって喜びを分かち合える方とともに働きたいと考えています。
――失敗に対する会社の考え方について教えてください。
社内には「失敗を恐れるな、けれども、同じ失敗を繰り返すな」という教えがあります。新しいことにチャレンジすれば、当然壁にぶつかることもあります。私自身もそうでしたが、「できます。やらせてください」と手を挙げる主体性が、その人の経験値を飛躍的に高めます。やったことがない仕事に飛び込み、もし失敗したとしても、それを糧にして次に活かせば良い。そうしたバイタリティのある方を、組織としてバックアップします。
――最後に、未来の仲間に向けたメッセージをお願いします。
施工管理は、形に残る仕事です。自分が手がけた建物が街の一部となり、何十年も残っていく。その責任は重いですが、それ以上に大きな感動があります。髙松建設には、若いうちから大きな裁量を持ち、経験豊富な先輩のサポートを受けながら成長できる土壌があります。ものづくりへの情熱を持ち、自らの手で未来の街を造っていきたいという志を持った方をお待ちしています。